06月05日の誕生日 - 科学者・研究者

1646年

エレナ・コルナロ・ピスコピア

(1646 - 1684)

哲学者

世界初の女性博士号取得者として知られるイタリアの学者。哲学や数学で功績を残した。

1646年にヴェネツィア貴族の家系に生まれた。幼少より語学や数学、哲学を学び神童と称された。 1678年にパドヴァ大学で哲学の博士号を授与され、史上初の女性博士となった。ラテン語やギリシャ語の論文を執筆し学会でも高く評価された。 1684年に没したが、女性教育や学術界への道を切り開いた。

1646年エレナ・コルナロ・ピスコピア 1684年

1723年

アダム・スミス

(1723 - 1790)

経済学者

18世紀スコットランドの経済学者。「国富論」の著者として知られ、現代経済学の基礎を築いた。

1723年にスコットランドのカークカルディに生まれた。グラスゴー大学で道徳哲学を講じた後、1759年に『道徳感情論』を発表し、人間の道徳や共感のメカニズムを探究した。1776年には『国富論』を刊行し、分業の重要性や見えざる手の理論を提唱。市場経済の仕組みを科学的に分析し、政府の経済介入に対する考察を示した。彼の思想は資本主義経済の理論的基盤となり、後世の経済学研究に大きな影響を与えた。1790年に亡くなったが、その業績は現在も世界中で参照され続けている。

1723年アダム・スミス経済学者 1790年

1757年

ピエール・ジャン・ジョルジュ・カバニス

(1757 - 1808)

医師、哲学者

医師哲学者

フランスの医師・哲学者。生命と精神の関係を探究し、医療哲学の基礎を築いた。

1757年にフランスで生まれ、医学を修めて医師として臨床に従事した。感覚や知覚の生理学的基盤を哲学的に考察し、1795年に『生理的考察』を発表して注目を集めた。ナポレオン時代には医学教育改革に携わり、衛生や公衆衛生の整備にも貢献。『自然と道徳』などの著作で自然現象と倫理の関係を論じ、医療と哲学の結びつきを提唱した。1808年に亡くなるまで、医学と哲学の融合を追究し続けた。

1757年ピエール・ジャン・ジョルジュ・カバニス 1808年

1760年

ヨハン・ガドリン

(1760 - 1852)

化学者、鉱物学者

化学者鉱物学者

フィンランドの化学者・鉱物学者。新元素イットリウムを発見し、無機化学の発展に寄与した。

1760年にフィンランドで生まれ、ウプサラ大学でトーベン・ベルマンに師事して化学を学んだ。1794年に鉱物試料から新元素イットリウムを単離し、元素化学の研究に大きな貢献を果たした。鉱物学の分類や分析技術の開発にも取り組み、ヨーロッパの学術界で高く評価された。教職に就き後進の育成に力を注ぎ、無機化学と鉱物学の教育基盤を築いた。1852年に亡くなるまで研究を続け、その功績は多くの化学者に影響を与えた。

1760年ヨハン・ガドリン化学者鉱物学者 1852年

1819年

ジョン・クーチ・アダムズ

(1819 - 1892)

天文学者、海王星発見者の1人

天文学者海王星発見者の1人

イギリスの天文学者・数学者。海王星の存在を独自に予言した。

1819年にイングランド・ラザフォードで生まれ、ケンブリッジ大学で数学を学んだ。太陽系の軌道力学に精通し、1845年頃から天王星の軌道異常を研究して未知の惑星の存在を計算。1846年には海王星の位置を予言し、ほぼ同時期にラヴェリエとも独立に導出した。ケンブリッジ天文台の観測と管理に長く携わり、後に天文学界のリーダーとして活躍。1892年に没し、その精緻な計算は天文学史に残る偉業となった。

1819年ジョン・クーチ・アダムズ天文学者海王星 1892年

1862年

アルヴァル・グルストランド

(1862 - 1930)

眼科医

スウェーデンの眼科医で、眼球の光学モデルの研究によりノーベル生理学・医学賞を受賞。

1862年6月5日、スウェーデンのヨンショーピングで生まれる。ウプサラ大学で医学を学び、眼科医として臨床と研究を両立。眼球の光学的収差を解析し、角膜や水晶体の屈折力を数学的にモデル化。 1911年、これらの業績によりノーベル生理学・医学賞を受賞。晩年まで眼科教育と研究に尽力し、1930年に没した。

1862年アルヴァル・グルストランド眼科医 1930年

1883年

ジョン・メイナード・ケインズ

(1883 - 1946)

経済学者

イギリスの経済学者で、ケインズ経済学の創始者。政府支出による景気刺激策を提唱。

1883年6月5日、イギリスのケンブリッジで生まれる。ケンブリッジ大学で数学を学んだ後、経済学へ転向。『雇用・利子および貨幣の一般理論』を1929年に発表し、政府介入の重要性を説く。世界恐慌後の政策形成に影響を与え、ブレトンウッズ体制の構築にも関与。 1946年に没し、その理論は現代マクロ経済学の基礎となっている。

1883年ジョン・メイナード・ケインズ 1946年

1887年

ルース・ベネディクト

(1887 - 1948)

文化人類学者

アメリカの文化人類学者。文化相対主義の立場から多様な民族文化を比較研究し、『文化の模式』で知られる。

1887年にニューヨークで生まれ、ヴァッサー大学とコロンビア大学で学ぶ。学生時代からフランツ・ボアズに師事し、フィールドワークを通じて文化の多様性を探究。1934年に『文化の模式（Patterns of Culture）』を発表し、文化相対主義の概念を広める。第二次世界大戦中はコロンビア大学の教授を務め、アメリカ文化人類学会の初の女性会長に就任。1948年に没し、後世の人類学に大きな影響を残した。

ルース・ベネディクト文化人類学者 1948年

1900年

ガーボル・デーネシュ

(1900 - 1979)

物理学者

ハンガリー出身の物理学者・技術者。ホログラフィーの発明でノーベル物理学賞を受賞した。

1900年にブダペストで生まれ、ベルリンやロンドンで研究を重ねる。1947年にホログラフィー技術を開発し、光の干渉現象を利用して立体映像を記録する方法を確立。戦後に英国籍を取得し、英国王立協会会員として活躍。1971年にホログラフィーの研究でノーベル物理学賞を受賞し、1979年に没。彼の業績は現代の光学技術に多大な影響を与えている。

1900年ガーボル・デーネシュ物理学者 1979年

1915年

ランス・ウェア

(1915 - 2000)

弁護士、生化学者、メンサ設立者

弁護士生化学者メンサ設立者

イギリスの弁護士・生化学者。メンサ共同設立者として知られる。

ランス・ウェア（1915–2000）は、イギリス出身の弁護士および生化学者である。高度な知能を持つ人々の交流を目的に、世界的な知能集団メンサを共同で設立した。メンサ創設後は会員組織の発展に尽力し、知的交流の場を提供した。法学と科学の両分野で多彩なキャリアを築いた。2000年に85歳で逝去した。

1915年ランス・ウェア 2000年

1933年

ウィリアム・カハン

数学者、計算機科学者

数学者計算機科学者

数学者・計算機科学者。IEEE浮動小数点標準策定に貢献した。

1933年6月5日生まれの数学者・計算機科学者。浮動小数点演算の標準化に尽力し、IEEE 754策定に貢献。数値解析やアルゴリズムの研究にも取り組む。長年にわたり学会で講演や執筆を行う。現在も精力的に研究・教育活動を続けている。

1933年ウィリアム・カハン数学者計算機科学者

1944年

ホイットフィールド・ディフィー

暗号理論研究者、公開鍵暗号の先駆者の1人

暗号理論研究者公開鍵暗号の先駆者の1人

公開鍵暗号方式の先駆者となったアメリカの暗号研究者。

1944年アメリカ生まれ。数学とコンピュータサイエンスを学び、暗号理論の研究に従事。 1976年にマーティン・ヘルマンと共にDiffie–Hellman鍵共有方式を発表し、公開鍵暗号の基礎を築く。その後もRSAなどの暗号技術の普及に寄与し、安全な通信プロトコルの開発を支える。暗号技術の公開と普及を通じて個人のプライバシー保護やセキュリティへの意識向上に貢献。 2015年にはチューリング賞を受賞し、その功績はコンピュータセキュリティ分野で高く評価されている。

1944年ホイットフィールド・ディフィー