世宗28年9月10日

李氏朝鮮国王世宗がハングルの解説本『訓民正音』を頒布。(ハングルの日)

朝鮮王朝の世宗がハングルの解説書『訓民正音』を頒布し、文字文化の普及を促進。
1446年、李氏朝鮮の世宗大王は民衆のための新文字『訓民正音』を公布。 それまで貴族階級に限られていた漢字に代わり、誰でも学べる表音文字を提案。 ハングルは24の基本字母で構成され、音声学的に体系化された革新的な文字体系。 当時は漢字との併用が中心だったが、庶民の識字率向上に大きく寄与した。 20世紀後半に入るとハングルの価値が再評価され、現在の韓国語表記の基盤に。 9月10日は「ハングルの日」として韓国で記念日となっている。
1446年 9月10日 李氏朝鮮 世宗 ハングル 訓民正音 ハングルの日
1905年

幸徳秋水の平民社が弾圧により解散。

1905年、社会主義思想を掲げた幸徳秋水率いる平民社が政府による弾圧で解散に追い込まれました。
平民社は幸徳秋水らによって設立され、民権擁護や社会主義を掲げる政治結社として活動していました。 日露戦争後の政治情勢の中で、政府は急進的な思想運動を危険視し、監視や弾圧を強化しました。 1905年10月9日、内務省の圧力により平民社は解散を余儀なくされ、主要メンバーは言論活動の制限や逮捕の対象となりました。 この事件は明治期における思想・表現の自由と国家権力の緊張関係を象徴する出来事です。 その後、幸徳秋水は拷問や拘禁を経験しながらも、後の労働運動や平和運動に影響を与え続けました。
1905年 幸徳秋水 平民社
1945年

GHQが新聞の事前検閲を在京5紙に対して開始。(日本における検閲)

1945年、GHQが東京の主要新聞5紙に対し事前検閲を開始しました。
占領軍GHQは戦後の言論統制として、10月9日から在京新聞5紙に対し事前検閲を指示しました。 編集記事や社説は公表前にチェックを受け、不適切と判断された内容は削除や差し替えが行われました。 この措置は戦時中の検閲とは異なり、民主化の名目で実施されましたが、言論の自由との緊張を生みました。 新聞各社は自主規制と抵抗を模索し、報道の独立性確保に苦慮しました。 検閲体制は後に緩和されますが、制度としての検閲手続きは日本の報道史において重要な転換点となりました。
GHQ 新聞 検閲 日本における検閲
1981年

京都市会で日本初の「空き缶回収条例」が可決される。

1981年、京都市会で日本初の空き缶回収条例が可決され、市町単位のリサイクル制度導入の先駆けとなりました。
1981年10月9日、京都市会で日本初となる空き缶回収条例が可決されました。 この条例は公共の場に捨てられる飲料缶の回収を義務付け、資源循環の促進を図るものでした。 市民には回収ボックスへの分別投棄が求められ、環境保全意識の向上につながりました。 条例施行後、他自治体でも同様のリサイクル制度が導入される契機となりました。 資源ごみの回収は後に全国的な取り組みへと発展していきました。
1981年 京都市会
2012年

パキスタンでターリバーンを批判し、女性の権利向上のために活動していた少女マララ・ユサフザイがターリバーンとみられる男たちに銃撃され、負傷。後にターリバーンが犯行声明を出した。

女性の教育権を訴えていたパキスタンの少女、マララ・ユサフザイがタリバンの襲撃を受けて重傷を負った事件。
2012年10月9日、パキスタン北西部スワート渓谷で女性の教育を求める活動を続けていたマララ・ユサフザイが移動中に銃撃を受けた。 襲撃はターリバーンとみられる男たちによるもので、右耳付近に致命傷に近い銃弾が命中し重傷を負った。 事件は国際的な非難を集め、女性の教育権や人権問題に対する関心を一層高める契機となった。 襲撃後、ターリバーンは犯行声明を発表し、事件の背景には女子教育への反発があったと主張している。 マララはイギリスで治療・リハビリを受けた後も活動を継続し、若年層の女性教育支援を世界的に訴える象徴的存在となった。
2012年 パキスタン ターリバーン マララ・ユサフザイ
2024年

袴田事件: 検察が控訴を断念、袴田巌の無罪が確定し、58年に及ぶ冤罪事件に終止符が打たれる。

58年に及ぶ冤罪事件であった袴田事件の無罪が確定し、長期にわたる法的闘争が終結。
1966年に静岡県で発生した強盗殺人事件で逮捕された袴田巌は、その後の裁判で証拠の捏造や疑問点が指摘され続けてきた。 2014年に静岡地裁が再審開始を決定して以来、再審請求が継続されていた。 2024年10月9日、検察が控訴を断念し無罪判決が確定したことで、58年間にわたる拘束と社会的苦難に終止符が打たれた。 裁判官や関係者からは、証拠管理の在り方や再審制度の見直しを求める声が上がっている。 この結論は司法制度の信頼回復や冤罪防止の取り組み強化を巡る議論を再燃させている。
袴田事件 袴田巌