11月09日の命日 - 芸術家・音楽家

1677年

アールト・ファン・デル・ネール

(1603 - 1677)

画家

オランダ黄金時代の風景画家。夜景や月光の表現に優れた作品を残した。

1603年に生まれ、アムステルダムなどで画業を開始。静謐な川辺や森の風景画を得意とし、特に月光や夕景の描写で名声を得た。巧みな光と影のコントラストを用い、抒情的な画面を創出。ライデン派などと交流し、風景画の発展に寄与した。 1677年に没し、その作品は現在も世界中の美術館で高く評価されている。

1677年アールト・ファン・デル・ネール 1603年

1766年

ウニコ・ヴィルヘルム・ファン・ヴァッセナール

(1692 - 1766)

作曲家

オランダ貴族出身の作曲家で、長く匿名で作品が伝わった人物。

ウニコ・ヴィルヘルム・ファン・ヴァッセナール（1692-1766）はオランダの貴族かつ外交官であり、音楽にも造詣が深かった人物です。彼の作曲した協奏曲集は長らく「無名の作曲家」によるものと考えられていました。 20世紀になって本人が作者であることが確認されると、優雅な旋律とバロック後期の洗練が再評価されました。外交官としてヨーロッパ各地を巡りつつ、音楽活動にも情熱を注いだ生涯を送りました。その作品はオランダの宮廷音楽とイタリア様式が融合した独特の魅力を持ちます。

1766年ウニコ・ヴィルヘルム・ファン・ヴァッセナール作曲家 1692年

1778年

ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージ

(1720 - 1778)

版画家、建築家

版画家建築家

イタリアの版画家・建築家で、幻想的な建築画で知られる芸術家。

ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージ（1720-1778）はローマ古代遺跡の精密な版画で名を馳せた芸術家です。『ローマの美術図譜』や架空の牢獄を描いた『牢獄』シリーズは、壮大で幻想的な建築空間を表現します。実測に基づく正確な透視図法を駆使し、理論書の執筆や建築プロジェクトへの助言も行いました。その独自の視点は18世紀後半の欧州芸術界に大きな影響を与え、今日でも建築史や美術史で重要視されています。多彩な才能を持つ稀有な芸術家として評価されています。

1778年ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージ版画家建築家 1720年

1782年

アンナ・ドロテア・テルブッシュ

(1721 - 1782)

画家

ドイツの女性画家で、王侯貴族の肖像画を手がけたバロック期の画家。

アンナ・ドロテア・テルブッシュ（1721-1782）はベルリンを拠点に活躍した女性画家です。兄で画家のフリードリヒ・テルブッシュの指導を受け、肖像画の技術を磨きました。バロックやロココの影響を受けた優美な色彩と繊細な筆致で、王侯貴族や文化人の肖像を多数制作します。 1767年頃にはパリに滞在し、フランス宮廷の美術潮流も取り入れました。その高い技量は生前から評価され、没後もドイツ宮廷画壇の重要人物として位置づけられています。

1782年アンナ・ドロテア・テルブッシュ 1721年

1801年

カール・シュターミッツ

(1745 - 1801)

バイオリニスト、作曲家

バイオリニスト作曲家

ドイツのバイオリニスト・作曲家で、マンハイム楽派を代表する音楽家。

カール・シュターミッツ（1745-1801）はマンハイム楽派の一員として活躍したバイオリニスト兼作曲家です。父ヨハン・シュターミッツのもとで音楽教育を受け、卓越した演奏技術を誇りました。交響曲や協奏曲、室内楽作品を多く作曲し、当時のヨーロッパ各地で演奏されました。特にバイオリン協奏曲では技巧的なパッセージと情感豊かな旋律を融合させ、後進に大きな影響を与えます。 1801年にマンハイムで没し、古典派音楽の発展に寄与した功績が評価されています。

1801年カール・シュターミッツ 1745年

1802年

トーマス・ガーティン

(1775 - 1802)

水彩画家、版画家

水彩画家版画家

イギリスの水彩画家・版画家で、風景画の革新を牽引した先駆者。

トーマス・ガーティン（1775-1802）は細密な描写と大胆な構図を兼ね備えた風景画で知られる画家です。ロンドンを拠点に活動し、初期には逸話的風景画を得意としていました。後にローマやウィーンを訪れ、現地の景観を題材とした作品を制作し、その経験は画風に変化を与えます。彼の技法は後のJ.M.W.ターナーやジョン・ウォーカーらに影響を与え、イギリス水彩画の発展を促しました。 27歳で早逝しましたが、その短い生涯で残した作品はいまだ高く評価されています。

1802年トーマス・ガーティン 1775年

1909年

ウィリアム・フリス

(1819 - 1909)

画家

ヴィクトリア朝期のイギリス画家。都市の風俗画で名を馳せた。

1819年にロンドンで生まれ、王立アカデミーで絵画を学ぶ。ヴィクトリア朝の市民生活を細密に描いた風俗画で知られる。代表作に『馬車競馬の日』『パディントン駅』など、大勢の人物群像を生き生きと表現。写実主義と物語性を融合させた画風が高く評価された。 1909年に没し、19世紀イギリス絵画の代表的画家として名を残す。

1909年ウィリアム・フリス画家 1819年

1911年

ハワード・パイル

(1853 - 1911)

イラストレーター

アメリカのイラストレーター・作家。冒険物語の挿絵で人気を博した。

1853年にフィラデルフィアで生まれ、アメリカの挿絵画家として活躍。冒険物語や歴史作品の挿絵で名を馳せ、『海賊の黄金』『ロビン・フッド』などを手掛ける。挿絵と並行して執筆活動も行い、物語性豊かな作風を確立。多くの若手画家に影響を与え、美術教育にも貢献。 1911年に没し、その業績は後世に継承されている。

1911年ハワード・パイル 1853年

1951年

シグマンド・ロンバーグ

(1887 - 1951)

作曲家

オーストリア出身の作曲家。アメリカで多くのヒット・オペレッタを生み出した。

1887年にオーストリア＝ハンガリー帝国で生まれる。 1914年にアメリカへ移住し、ブロードウェイで作曲家として活躍を始めた。『ザ・デザート・ソング』や『ザ・スチューデント・プリンス』など名作オペレッタを手掛ける。軽快なメロディとロマンティックな要素を融合させ、当時の観客を魅了した。数々の舞台作品で成功を収め、20世紀前半のミュージカル界に大きな影響を与えた。 1951年に亡くなり、その作品は今も演奏され続けている。

1951年シグマンド・ロンバーグ 1887年

1976年

ロジーナ・レヴィーン

(1880 - 1976)

ピアニスト、ピアノ教師

ピアニストピアノ教師

ロシア出身のピアニストで、アメリカのジュリアード音楽院で長年教鞭を執った。ヴァン・クライバーンらを育てた名教師。

1880年にオデッサで生まれ、サンクトペテルブルク音楽院でピアノを学ぶ。1920年に夫ヨゼフ・レヴィーンと共にアメリカに渡り、ニューヨークで演奏活動を展開した。1924年からジュリアード音楽院の教授として教鞭を執り、クラシックピアノ教育に尽力した。彼女の指導を受けたヴァン・クライバーンは1958年のチャイコフスキー国際コンクールで優勝し、世界的な名声を獲得した。晩年まで演奏と教育を両立し、1976年に逝去した。

1976年ロジーナ・レヴィーンピアニスト 1880年

1981年

フランク・マリナ

(1912 - 1981)

航空技師、画家

航空技師画家

航空技師として飛行機の設計に携わりながら、画家としても活動した多才な人物。

フランク・マリナは1912年に生まれ、若くして航空技術の道に入った。第二次世界大戦中は軍用機の設計に参加し、航空機性能の向上に貢献した。戦後は絵筆を取り、風景画や抽象画など多彩な作品を制作した。技術者としての精密さと芸術家の感性を融合させた作風が特徴で、個展も開催された。機械工学と美術の両面から表現を追求し、生涯を通じて創造性を発揮した。1981年に没した後も、そのユニークな業績は評価され続けている。

フランク・マリナ画家 1912年

1987年

ヴラディーミル・ルジャク

(1912 - 1987)

バリトン

ロシア出身のバリトン歌手で、オペラやリサイタルで活躍した。

ヴラディーミル・ルジャクは1912年にロシアで生まれ、若くして音楽を学んだ。戦後はヨーロッパの各地でオペラ歌手として舞台に立ち、その豊かな声量と表現力が高く評価された。レパートリーはヴェルディやプッチーニの主要作品から現代音楽まで多岐にわたり、幅広い演奏活動を展開した。録音にも積極的に参加し、その音源は今日でも愛好家に親しまれている。晩年は声楽指導にも携わり、後進の育成に力を注いだ。1987年に没し、その芸術的遺産は歌劇界に受け継がれている。

1987年ヴラディーミル・ルジャクバリトン 1912年