11月10日の命日 - 科学者・研究者

1799年

ジョゼフ・ブラック

(1728 - 1799)

物理学者、化学者

物理学者化学者

スコットランドの物理学者・化学者。熱容量と潜熱の概念を確立した先駆者。

1728年にエディンバラ近郊で生まれたブラックは、エディンバラ大学で医学を学びながら化学実験を行った。彼は特に熱の吸収や放出に関する潜熱と比熱の概念を導入し、熱化学の基礎を築いた。また、二酸化炭素（固定空気）の発見にも貢献し、気体化学への理解を深めた。ロンドン王立協会フェローとして研究を指導し、多くの弟子を育てた。1799年に没するまで、その業績は後のラヴォアジエらに大きな影響を与えた。

1799年ジョゼフ・ブラック物理学者化学者 1728年

1819年

ジグムント・ゾイス

(1747 - 1819)

貴族、自然科学者、地球科学者

貴族自然科学者地球科学者

カルニオラ地方の貴族で、地質学や博物学の研究を支援し、学術振興に寄与したパトロン。

1747年に現在のスロベニア地域で生まれたジグムント・ゾイスは、鉱物学や地質学に強い関心を持った。彼自身も岩石や化石の採集・分類を行い、鉱業開発にも関与した。さらに啓蒙思想の下で学者や詩人を庇護し、スロベニア語文学の発展を支援した。彼の名を冠した鉱物「ゾイサイト」は、彼の貢献を称えて命名された。1819年に没するまで、学術と文化の両面で地域社会に大きな影響を与えた。

1819年ジグムント・ゾイス 1747年

1832年

ヨハン・シュプルツハイム

(1776 - 1832)

医師、骨相学提唱者

医師骨相学提唱者

ドイツ生まれの医師で、フレンロジー（骨相学）の理論化と普及に尽力した。多数の著作と講演で欧米に影響を与えた。

ヨハン・シュプルツハイム(1776–1832)はドイツ出身の医師であり、フレンロジーの提唱と発展に重要な役割を果たした。彼はフリードリヒ・ガルの弟子として生理学と脳研究を学び、骨相学の概念を整備した。 1808年からは欧米各地で講演を行い、骨相学を広く紹介した。著書『Phrenologie』などで頭蓋骨の凹凸から人格特性を分析する手法を解説した。その斬新な理論は19世紀の学術や文化に大きな影響を与えた一方、後に科学的根拠が薄いと批判されることもあった。 1832年11月10日にパリで没した。

1832年ヨハン・シュプルツハイム英語版骨相学 1776年

1852年

ギデオン・マンテル

(1790 - 1852)

医師、古生物学者

医師古生物学者

イギリスの医師・古生物学者で、イグアノドンの化石を発見した。近代恐竜学の先駆者の一人。

ギデオン・マンテル(1790–1852)はイギリスの医師であり、古生物学の草分け的存在である。サセックスで恐竜化石の発掘に取り組み、イグアノドンの歯と骨格を発見した。その成果をまとめた著書『The Fossils of the South Downs』は恐竜研究に大きく貢献した。マンテルはまた、アイギナケラトプスやメガロサウルスなどの新種を記載し、学界で高い評価を得た。彼の研究は恐竜という概念を一般にも広める役割を果たした。 1852年11月10日に亡くなった。

1852年ギデオン・マンテル医師 1790年

1856年

ヨハン・カスパー・ツォイス

(1806 - 1856)

歴史家、ケルト学の実質的創設者

歴史家ケルト学の実質的創設者

ドイツの歴史家・言語学者で、ケルト学の創始者。『ケルト語文法』を著し学問を体系化。

ヨハン・カスパー・ツォイス(1806–1856)はドイツの歴史家・言語学者で、ケルト学の基礎を築いた。彼の著書『Grammatica Celtica』はケルト諸語の体系的研究を可能にした。古代ケルト民族の歴史と文化を文献学的に分析し、新しい学問領域を開拓した。ツォイスはカトリック神父でもあり、学問と宗教の両面で高い評価を受けた。その後のケルト研究者に多大な影響を与え、現代のケルト学への礎を築いた。 1856年11月10日にミュンヘンで没した。

1856年ヨハン・カスパー・ツォイスケルト学英語版 1806年

1900年

アルマン・ダヴィド

(1826 - 1900)

宣教師、博物学者

宣教師博物学者

フランスの宣教師・博物学者で、中国の動植物を多数発見・紹介。パンダやハンカチノキなどに名を残す。

アルマン・ダヴィド(1826–1900)はフランスの宣教師であり博物学者である。中国に派遣され、未記載の動植物標本を多数採集した。ダヴィディア属（ハンカチノキ）やパンダなど、いくつもの新種の命名者として知られる。標本はパリ国立自然史博物館に送られ、ヨーロッパの生物学研究を大きく前進させた。晩年は帰国し研究を続けたが、1900年11月10日にフランスで没した。宗教活動と自然科学に同時に貢献した稀有な人物である。

1900年アルマン・ダヴィド宣教師 1826年

1963年

井上貞治郎

(1881 - 1963)

発明家、実業家、レンゴー創業者

発明家実業家レンゴー創業者

レンゴーを創業し、紙器産業を発展させた実業家・発明家。

1881年に生まれ、独自の紙袋製造技術を開発した。 1909年にレンゴーの前身となる企業を設立し、経営者として成長させた。製紙機械の発明で生産効率を飛躍的に向上させ、業界に革命をもたらした。経営者としても多角的に事業を展開し、地域経済に貢献した。 1963年に逝去し、その技術と経営手腕は今日の企業基盤につながっている。

1963年井上貞治郎発明家実業家レンゴー 1881年

1963年

クララ・ダン・フォン・ノイマン

(1911 - 1963)

情報工学者

初期コンピュータ開発に貢献した女性情報工学者。

1911年に生まれ、コンピュータ科学黎明期の研究に携わった。 ENIACやEDVACの開発プロジェクトでエンジニアとして活躍。プログラム設計や性能試験など多岐にわたる業務を担当した。夫ジョン・フォン・ノイマンとも共同研究を行い、理論と実践を橋渡しした。 1963年に逝去し、女性科学者の先駆者として敬意を集めている。

クララ・ダン・フォン・ノイマン 1911年

1963年

畑中武夫

(1914 - 1963)

天文学者

日本の天文学者で、天体観測と研究に尽力した学者。

1914年に生まれ、東京大学で天文学を学んだ。主に彗星や惑星の観測研究を行い、多くの論文を発表。天文台での観測機器の開発にも携わり、技術革新を推進した。後進の指導にも力を注ぎ、多くの研究者を育成した。 1963年に逝去し、その功績は日本の天文学発展に寄与している。

畑中武夫天文学者 1914年

1983年

勝見勝

(1909 - 1983)

美術評論家、フランス文学者

美術評論家フランス文学者

美術評論家・フランス文学者。芸術・文化研究の第一人者として知られました。

勝見勝（1909年生–1983年没）は、日本の美術評論家およびフランス文学者です。美術史やフランス文学を専門とし、多数の評論や翻訳を通じて西洋文化を紹介しました。特に印象派やポスト印象派の美術作品に関する研究で高い評価を得ました。大学や研究機関で教鞭を執り、多くの学生を指導しました。著作は一般向けにも分かりやすく、その洞察力は今日でも参考にされています。

1983年勝見勝美術評論家 1909年

1986年

レオナ・ウッズ・マーシャル

(1919 - 1986)

物理学者

アメリカの物理学者。マンハッタン計画に携わった最年少の科学者でした。

レオナ・ウッズ・マーシャル（1919年生–1986年没）は、アメリカの物理学者で、マンハッタン計画に参加した女性科学者の一人です。シカゴ大学で博士号を取得し、原子反応器の研究に貢献しました。 1942年にはシカゴパイル実験（CP-1）の立ち上げに関わり、核分裂の制御研究を支えました。戦後は放射化学や核物理学の分野で研究を続け、教育者としても活躍しました。科学普及活動にも積極的に取り組み、若い世代の女性科学者のロールモデルとなりました。

レオナ・ウッズ・マーシャル英語版 1919年

1990年

壱岐晃才

(1931 - 1990)

経営学者、東京経済大学経営学部長

経営学者東京経済大学経営学部長

日本の経営学者。東京経済大学で経営学部長を務めた。

東京経済大学 1931年